令和5年(2023)12月市議会 一般質問
- 工藤けいこ
- 2023年12月20日
- 読了時間: 11分
更新日:7月31日
誰もが安心して暮らせる河内長野市へ
今回の定例会では、高齢者・障がいのある方が自宅で快適に過ごせるよう、住宅改修費支給制度の対象拡充として「レバー水栓」の交換も含めるよう、国への働きかけを再度要望いたしました。産後のママを支える「ベビママすまいる」事業についても、利用期間や回数の少なさ、周知不足の課題を踏まえ、制度の充実を求めました。
市の魅力向上のために
モックル・フルル広場のキッチンカー出店による賑わいを評価し、今後の展開に期待を寄せるとともに、寺ケ池公園と南花台中央公園の改修についても提案。とくに南花台では、バリアフリー対応のトイレや遊具など、ユニバーサルデザインの観点から「みんなが安心して楽しめる公園づくり」を要望しました。「ワークワクワク河内長野」も雇用創出と企業交流につながる貴重な取り組みとして継続強化を提案しています。
環境にやさしいまちづくりをめざして
「もったいない市」「ぐるぐるマルシェ」に加えて、粗大ごみのリユースも推進できるよう、他自治体の事例を参考にした再活用システムの導入を要望しました。時代に合った環境施策を通じて、美しい河内長野市を次世代に引き継いでいきたい──そんな願いを込めています。
🕊️ 市民の皆様の声こそが、河内長野市の未来を育てます。これからも、一つひとつ丁寧に耳を傾けながら、現場主義を貫いてまいります。
主な質問・再質問と答弁内容(要約)
件名1
誰もが暮らしやすい河内長野市へ
住宅改修費の支給について
質問(工藤): 歳を重ねた市民の皆様に、長年住み慣れた家で安心して暮らしていただけるための住宅改修費の支給について、現在、レバー水栓への交換は対象外です。国への要望とともに、市独自の支援ができたらと考えますが、市の見解をお尋ねします。
市民保健部長: 介護保険制度における住宅改修では、在宅介護を重視し、高齢者の自立を支援する観点から、段差解消や手すりの設置などを保険給付の対象としており、レバー水栓は対象外です。市の独自支援である高齢者の住宅改修も同様に対象外です。新たにレバー水栓を対象とすることは財源確保が課題です。レバー水栓については、介護保険制度の対象となるよう、国へ住宅改修の種類の見直しについて要望してまいります。
再質問(工藤): ドアノブからドアレバーへの交換は保険給付の対象であるのに、水道の蛇口ハンドルが対象外なのはどう考えておられますか。加齢や病気で握力が落ちた場合、水道のひねる蛇口も回せないはずです。日常生活に困る点では、水栓レバーへの交換はドアノブより便利ではないでしょうか。財源の心配はありますが、国へしっかり要望をお願いします。
市民保健部長: 国の制度は福祉用具導入の際が前提となっており、レバー水栓はそれに直結しないため線引きがなされていると考えています。しかし、実際にご不便をかけている点もあるため、線引きを変更するよう国へ要望してまいります。
産後ママの安心サービス(育児支援ヘルパー)について
質問(工藤): 産後ママの安心サービスとして、家事も手伝ってもらえる育児支援ヘルパーの導入が望まれていますが、市の見解をお尋ねします。
福祉部理事: 本市では、産前産後ヘルパー事業「ベビママすまいる」を実施しており、産前産後の母子の生活安定を図ることを目的としています。母子健康手帳交付時や乳児家庭全戸訪問時、医療機関でのチラシ配架、市ホームページ掲載などで周知に努めています。
再質問(工藤): 堺市在住の知人が家事お手伝いサービスを利用して助かっていると聞きましたが、市の「子育て支援ガイドかわちながの」では見つけることができませんでした。この情報は妊婦さんやご家族に届いているのでしょうか。
福祉部理事: 母子手帳交付時の面接や乳児全戸訪問支援事業において、必要に応じてガイドに記載されている情報をご紹介しています。
再質問(工藤): 母子手帳交付時ではまだ家事支援の必要性を感じず、乳児訪問時には期間が短いと感じる方もいるかもしれません。出生届を出す際に、産後ケアと共に産前産後ヘルパー事業についても再度伝えていただけたら利用しやすくなると思います。利用実績はどれくらいですか。
福祉部理事: 令和5年度の実績(10月末現在)は、申請件数6件、支援回数38回、時間数76時間です。
再質問(工藤): いいサービスなのに利用が伸び悩んでいるようです。河内長野市は出産後4ヶ月まで最大10回までしか使えませんが、堺市や富田林市では生後12ヶ月以内、富田林市は20回まで、堺市は最大50回まで利用できるようです。赤ちゃんが活発になる4ヶ月以降も大変になることが多いので、できれば出産12ヶ月まで期間を延ばし、回数も富田林市レベルまで上げていただけないでしょうか。
福祉部理事: 利用者の方にはご好評いただいている事業です。利用者や子育て中の保護者の意見を伺いニーズを把握した上で、現在の支援内容について研究してまいります。
要望(工藤): ぜひ検討をよろしくお願いします。
件名2
市の魅力向上について
モックル・フルル広場の活用の現状と今後について
質問(工藤): モックル・フルル広場の活用の現状と今後についてお尋ねします。
総務部長: 日本赤十字社による献血、NPO法人による花壇の整備、キッチンカーの出店などを実施してきました。キッチンカーの出店は社会実験の結果を踏まえ継続しています。11月には「もったいない市」と併せて、12月1日には障がい者週間の啓発事業として授産品販売やキッチンカーの出店も併せて実施しました。来客駐車場の混雑を懸念しましたがトラブルなく、賑わい創出に寄与できたと考えています。今後も、来庁者への影響や安全管理を念頭に、市内産業の発展に寄与すべく、広場の活性化と市の歳入確保に取り組んでまいります。
再質問(工藤): 11月7日はもったいない市と一緒だったこともあり、8日はキッチンカーのみだったにもかかわらず、とても賑わっていたと感じました。12月1日の障がい者週間の啓発と授産品販売、キッチンカーの出店も賑わい創出に繋がり良かったと思います。議員になって5年間言い続けて、やっと活用レベルまで来たので大変嬉しいです。次の開催予定は決まっていますか。
総務部長: 今年度につきましては、年明け1月に2回開催を予定しています。決まりましたら情報提供させていただきます。
要望(工藤): 寒くなる時期ですが、楽しみにしています。春にはたくさんの事業者にも活用していただきたいです。
大規模公園の整備・改修について
質問(工藤): 大規模公園の整備・改修についてお尋ねします。
都市づくり部長: 本市唯一の総合公園である寺ケ池公園は、老朽化が進んでおりリニューアルが必要です。現在、公園施設長寿命化計画に基づき計画的な修繕・更新を実施しています。令和6年度に寺ケ池公園の目指すべき公園像を明確にする計画策定を行い、駐車場の拡充も検討し公園機能の充実を図ります。現在計画中のサッカースタジアムを含む(仮称)南花台中央公園では、広い芝生広場に加え、多様な遊具を設置しエリア全体を楽しめる公園を目指します。今後、両公園の整備・改修を進め、公園機能の充実を図ることで市の魅力向上に努めてまいります。
再質問(工藤): まず、新しく生まれる(仮称)南花台中央公園の内容を確認させてください。人研ぎ滑り台、伝声管、全ての遊具に車椅子でもアクセスできるよう舗装はされますか。
総合政策部理事: 基本的に遊具は周回路(園路際)にちりばめており、車椅子でのアプローチは可能です。人研ぎ滑り台の周りには約1.5メートル幅の車椅子でも上がれるスペースを設ける工夫をしており、伝声管も様々な高さを検討しています。今後、施工段階でさらに使いやすくなるよう確認しながら進めてまいります。
再質問(工藤): トイレについて、誰でもトイレにオストメイトと大人用のベッドはありますか。また、車椅子用の駐車スペースが、今の図だと少し離れているので、誰でもトイレの前に移動させることはできますか。
総合政策部理事: オストメイトと寝台は設置する方向で設計を進めています。車椅子が寄れる場所については、現在設計上明確に示していないところがあるので、示せるように検討していきたいと思います。
再質問(工藤): 男子トイレにもベビーチェアは設置されますか。また、男性が子どものおむつを替える場所はありますか。
総合政策部理事: そちらは計画の中に入れております。
再質問(工藤): 南花台サロンFesでは、たき火とスウェーデントーチの炎が人気で、小さな子どもたちがマシュマロを食べて喜んでいました。新しい公園は火が使えるようになりますか。直火はNGで、たき火台が必要などでも構いませんが。
総合政策部理事: そのような活用ルールについては、地域の方のご意見を伺いながら、最終的には自由に遊べる公園を目指します。ただし、地域と確認しながら進めます。今回のイベントのように、イベントの中で楽しめるようなことは、公園完成後もイベントとして行える仕組みを作っていきたいと検討しています。
要望(工藤): イベントは本当に楽しんでいただけたので、今後も活用できることを期待しています。
再質問(工藤): 寺ケ池公園の話に戻ります。(仮称)南花台中央公園で要望したトイレと遊具の配慮は、寺ケ池公園にもぜひ活かしてください。「子育て支援ガイドかわちながの」で紹介されている赤峰市民広場の大きな石の滑り台がなくなることになりましたが、南花台中央公園の人研ぎ滑り台は高さがないとのことです。大きな石の滑り台や、南花台中央公園には設置されない大型遊具を寺ケ池公園に整備する予定はありますか。また、水遊びゾーンはありますか。
都市づくり部長: 寺ケ池公園のリニューアルについては、来年度に様々な方の意見をいただきながら具体的な計画を考えてまいります。議員のご提案も候補の一つとして、多くの声を聞きながら遊具の選定を検討してまいります。
要望(工藤): 広く見渡せて、子どもが走り回っても車道から距離がある公園は、子育て中の母親にとって非常にありがたいです。南花台中央公園も広く整備されますし、寺ケ池公園はもっと広いので、安心して子どもを遊ばせられる素晴らしい公園となるよう、私も意見を伝え続けたいと思います。寺ケ池公園の新しい指定管理者が整備するスカイパークも先日見てきましたが、とても手入れが行き届いており、安心してお任せできると感じましたので、こちらも連携をしっかりお願いしたいです。
ワークワクワク河内長野の実績と今後について
質問(工藤): ワークワクワク河内長野の夏ワク、秋ワクを通して問題点や課題はありましたか。
環境経済部長: 来場者へのアンケート結果では好評でしたが、ホームページや広報で周知しているにもかかわらず、知ってもらえなかったという声がありました。また、学校に配布したチラシが保護者に届いているかという課題もあり、啓発をもう少ししっかりすべきだと考えています。
再質問(工藤): 学校でチラシを配っても母親に届かないことが多いのは我が家でもよくあることです。この問題点を解決していきたいですね。
再質問(工藤): レンタサイクルとモックルバスが今回の秋ワクで導入されましたが、利用はどれくらいありましたか。
環境経済部長: シャトルバスは1時間に1本、7便運行で15名の利用でした。レンタサイクルは5台設置で8人の利用でした。
要望(工藤): モックルバスはもう少し周知すれば利用が増えたかもしれません。レンタサイクルは予想より利用されていて良かったです。参加者からは「楽しかった」「知らない会社や仕事の内容が多くて面白かった」という意見、出展者側からは「仕事の依頼があった」「コラボの話が出ている」「市内にお友達が増えて嬉しかった」という声を聞いています。企業間のつながり強化、異業種交流、雇用創出が目的であるこの「ワークワクワク河内長野」は非常に効果があったと感じていますので、来年度以降もぜひ力を入れて継続していただきたいです。
件名3
環境問題に配慮した河内長野市へ
粗大ごみとして処分されるもののリユース推進について
質問(工藤): 河内長野市は「もったいない市」や「ぐるぐるマルシェ」でリユースを推進していますが、粗大ごみとして処分されるもののリユースも推進してはどうか、市の見解をお聞かせください。
環境経済部理事: 本市では、ごみのリデュース・リユース・リサイクルを基本方針として推進しています。「もったいない市」や「ぐるぐるマルシェ」も長年好評をいただいています。粗大ごみのリユースについては、収集運搬、保管場所、引渡し体制、引渡し後の故障・損傷への対応など様々な課題があり、実現には至っていません。しかし、SDGsの観点から時代に即した取り組みであり、ごみの減量化だけでなく歳入確保に繋げている自治体の事例もあるため有意義であると認識しています。今後も、引き続き他自治体の取り組みを参考にしながら、本市の状況に最も適した事業の展開を検討してまいります。
再質問(工藤): 大阪府内でもジモティーと連携協定を結び、市のホームページでリユースの取り組みを周知している事例や、他県ではシステムを使って出品したり、引き取ったものを修繕して販売している事例があります。「おいくら」というサイトと連携協定を結んでいる自治体も80以上あります。これらの導入をどう考えますか。
環境経済部理事: ご提案いただいた「おいくら」という事業者と協力している事例も承知しています。こうしたサービスを使った取り組みは時代の流れに即した新しい取り組みであると認識しています。ただし、「おいくら」やジモティーを利用する場合、また踏み込んだ取り組みをしている自治体もあるため、新しい取り組みということもあり温度差があると考えています。本市にとって一番マッチした形がどのようなものであるか研究していきたいと思います。
要望(工藤): ごみの減量につながる取り組みなので、頑張っていただきたいです。