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令和5年(2023)3月市議会 一般質問

  • 工藤けいこ
  • 2023年3月27日
  • 読了時間: 10分

更新日:7月31日

健やかな子どもたちの育ちと、河内長野の魅力を育てるまちづくりへ


今回の定例会では、「子どもが健やかに育つ河内長野市を目指して」「より魅力ある河内長野市を目指して」という二つの柱を軸に、市民の皆様の声をもとに多角的な質問・要望を行いました。


こども基本法施行をふまえ、子どもの声をどう受け止め、行政へどうつなげていくのか──その大切な仕組みづくりを問いかけました。紙おむつ園処分補助や「手ぶら登園」支援の拡充により、子育て家庭の笑顔を増やす後押しも提案しています。


英語村構想の継続や「はたちのつどい」に保護者の観覧機会を求めるなど、子どもと地域のつながりを大切にした提言も行いました。


シティマラソンの賑わいを支える飲食・物販ブースの改善や「豚汁復活」など、温もりあるまちづくりへの提案も盛り込みました。


市役所へのアクセス課題では、高齢者目線での出張窓口や公共交通整備を求め、市民の移動支援と地域活性化の両立に取り組みました。

これからも、子どもたちも大人も安心して暮らせるまちづくりへ──皆様の声に耳を傾けながら、一歩一歩まっすぐに進んでまいります🍀



主な質問・再質問と答弁内容(要約)


件名1

子どもが健やかに育つ河内長野市を目指して


令和5年4月1日から施行されるこども基本法への対応について


  • 質問(工藤): こども基本法の基本理念である第3条には、「全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること。」、「全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されること。」と記されています。また、地方公共団体の責務として、第5条には、「地方公共団体は、基本理念にのっとり、こども施策に関し、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その区域内における子どもの状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。」とあります。こども基本法は、子どもが自分に関することは自由に意見が言えるようにする施策ですが、今、子どもたちは自分に関することについて、大人に対して自由に意見を言えていると思いますか。

    • 福祉部長: なかなか難しい質問だが、家庭や状況によっては、自由に言えない家庭もあるかもしれない。


  • 再質問(工藤): 自分の意見を素直に言える子と言えない子、意見があっても上手に言葉にできない子、意見があっても、どうせ否定されると感じて何も言わない子など、いろいろな子どもたちがいます。なかなか子どもたちの意見を吸い上げるのは容易ではないと感じている。子どもたちが行政に対して、自分に関することは自由に意見を言えるようにするにはどうしたらよいと思いますか。

    • 福祉部長: 意見をどのように吸い上げていくかについて、子ども子育て課でも議論している。行政ではヒアリングやアンケートで吸い上げることが多いが、子どもに対してそれだけで意見を吸い上げられるかは難しい。今後、国の動向も注視しながら、教育委員会との連携も必要になるかもしれないので、意見を吸い上げられる形を研究したい。


  • 再質問(工藤): 子どもたちの意見を聞き出すには、ファシリテーターやサポーターのスキルがないと誘導尋問になりかねない。大人側の言葉遣いも重要です。こども大綱が整い、子ども計画を策定するにあたって、子どもたちが自由に意見を言える土壌もつくってほしい。映画「こどもかいぎ」のような子どもたちが意見を伝える取り組みだけでなく、意見を聞き取る大人側のスキル向上として、コーチングや子どもアドボカシーなどを学ぶ取り組みも実施してはどうか。

    • 福祉部長: 子どもがまだ未成熟なため、大人が意見を適切に聞き取れるスキルは必要だと認識している。それも含めて、子どもの意見を適切に吸い上げる形を研究してまいりたい。

    • 要望(工藤): まだ実際に動き出すまでしばらく時間があるので、言葉を聞き取る、思いを酌んであげるというスキルを大人が磨いておいてほしい。



保育園・幼稚園・認定こども園に対するおむつごみ回収支援の実施状況と手ぶら登園への支援について


  • 質問(工藤): 令和3年3月議会で提案した紙おむつ園処分補助事業に、令和4年度に引き続き令和5年度も取り組んでいただき、本当に感謝している。園や保護者からも好評で嬉しく思っています。令和5年度の実施内容で、対象年齢や枚数を変更とあるが、具体的に教えてください。

    • 福祉部長: 現在2歳児までを対象としているが、子どもの状態によっては3歳でも必要とする方がいるため、実態に対応した枚数を検討している。


  • 再質問(工藤): 子育てしやすいまちへの取り組みとして、児童発達支援の集団療育をされている施設などへも紙おむつ園処分補助事業の拡充を考えてほしい。

    • 福祉部長: 良いことではあるが財源の問題もある。国のほうが子育て施策をかなり拡充するということで、その情報を素早くキャッチし財源を確保しながら、それも含めた子ども施策を総合的に考えていきたい。


  • 再質問(工藤): 千代田台こども園で予定されている園での寝具購入は、保護者の布団持ち帰りの負担をなくし、自宅での洗濯の手間も減らす、とてもありがたい取り組み。他の園での寝具購入にも支援を考えていただけないか。

    • 福祉部長: 先ほどの答弁と同じになるが、財源を確保しながら総合的に考えていきたい。

    • 要望(工藤): 国の支援の動向はまだ分からないが、小さい子どもを抱える保護者は毎日とても忙しい。少しでも登園の手間を減らして、子どもと笑顔で接する時間を増やし、子育てを楽しんでもらえるよう、小さい子どもへの子育て支援を拡充してほしい。



英語村構想事業の成果と今後の展望について


  • 質問(工藤): こどもえいご村には、この4年間ほぼ毎回足を運ばせていただき、子どもたちが楽しむ様子をたくさん見てきた。魅力あるイベントを開催いただき感謝する。ネイティブの先生だけでなく大学の学生さんにもお手伝いいただいたことで、子どもたちもより緊張せずにネイティブの先生たちと触れ合えたのではないかと思う。この4年間中心となって取り組んでいただいた中田理事が勇退されるとのことだが、令和5年度以降の体制はどうなるか。

    • 教育推進部理事: 来年度以降の英語村の運営体制は教育委員会内部で既に整えており、この1年間で引継ぎも行っているため、今後もスムーズに継続できると考えている。

    • 要望(工藤): 令和5年度は動画付きテキスト教材が作成されたり、モバイル英語村もさらにパワーアップすると期待している。引き継がれた皆様には引き続きお願いしたい。英語村構想により、子どもたちが多文化と触れ合うことで、英語以外の言語や文化にも興味を持ち、幅広い価値観を持ってくれることを願う。中田理事、本当にありがとうございました。引き続き、予算委員会もよろしくお願いします。



「はたちのつどい」について


  • 質問(工藤): 今回の「はたちのつどい」では座席間隔が1メートルほどあり、帯や袖が邪魔にならず、また式典中の私語も席が離れているせいか少なく、大人の式典という雰囲気が良かったと思う。式典終了後も、ゆっくり歓談する場所があり、皆さんが再会の時間を存分に楽しんでいる様子だった。会場近くに車が停められるのはとてもありがたく、横断歩道付近では歩行者もいるので道路上で少し混雑はあったが、駐車場内の誘導はとてもスムーズだった。送迎の保護者の車の動線はいかがだったか。

    • 生涯学習部長: 例年、様々な反省点を踏まえ工夫を重ねており、今回もスムーズに送迎ができた。特にお迎え時が非常に混乱することが多かったが、今年はうまくいったと思う。


  • 再質問(工藤): 全体的に見ていても本当にスムーズだった。式典を観覧したいという保護者の声が届いている。会場もラブリーホールのときより広くなり、コロナ禍の制限もなくなっていくと思うが、今後、観覧できるようにする計画はあるか。

    • 生涯学習部長: ラブリーホールではご家族が観覧できたが、体育館に移ってからはコロナ禍で制限していた。体育館は基本上履きでの入館が原則だが、「はたちのつどい」では土足可能なシートを敷いている。同じフロアでご家族が観覧しようとすれば立ち見になるか、観覧席であれば上履き持参となる。様々な課題はあるが、ご家族が晴れの姿を見たいという心情は理解できるため、前向きに検討したい。

    • 要望(工藤): 私も長男の成人式に列席できてすごく嬉しかったので、他の保護者の方もぜひご覧になりたいと思う。コロナ禍も終わりを迎える中、ぜひ検討してほしい。





件名2

より魅力ある河内長野市を目指して


シティマラソンの結果と今後について


  • 質問(工藤): 昨年は現場を見ることができなかったが、今年は給水ボランティアとして参加し、ランナーの方を応援でき、ボランティアの後に飲食ブースも利用できて、とても楽しい1日を過ごすことができた。本部やステージはメイン駐車場に集約され、一体的に盛り上がれたようで良かったと思う。ただ、せっかくの飲食・物販ブースが本部ステージから離れた園内にあったため、面倒くさくて利用されなかった方やブースがどこにあるか分からないまま帰られた方もいたのではないかと思う。次は飲食・物販もメイン会場に持ってきた方が、もっと売り上げも上がったのではないかと思うが、どう思うか。

    • 生涯学習部長: 今回の大会では、関西サイクルスポーツセンター様の協力によりメイン駐車場を全面的に借りられ、ご指摘のとおり一体感があり盛り上がった。飲食ブースは園内に入ってもらいたい意図と、更衣室への動線を考慮しレストラン前に設定したが、ご指摘の意見も伺っているため、今後関西サイクルスポーツセンター様と協議し、今後の検討課題としたい。


  • 再質問(工藤): 参加者にもボランティアの方にも喜ばれ、飲食ブースや関西サイクルの売り上げにも貢献したであろうモックルコインだが、次年度以降は制度がない。新しい魅力づけが必要だと思うが、何か考えていることはあるか。

    • 生涯学習部長: モックルコインは参加者増加や飲食ブースでの誘引策に貢献したと認識している。現在、マラソンの委託料が増額されており、スポーツ振興くじの助成金採択を目指している。採択されれば、助成金を活用してボランティアスタッフの高齢化対策や警備の強化など、経費増加に対応できる。協賛金も活用しながら、モックルコインに代わる参加者還元策や、飲食店・物販ブースの活性化に繋がる仕組みを前向きに検討したい。採択は5月頃になる見込み。

    • 要望(工藤): ずっと要望している豚汁の復活も。冬のマラソンでは温かいものが出ると喜ばれると聞いているので、ぜひ検討してほしい。



南ケ丘、大矢船、南花台方面からの市役所へのアクセスについて


  • 質問(工藤): 高齢者の中には、市役所に行って、「待ってもいいから、書いてもいいから人に対応してもらいたい」という要望もある。自家用車なら南花台から市役所まで10~15分だが、免許を返納したらバスに乗るか歩くかになる。バスは南花台から三日市町駅を経由して河内長野駅で乗り換え、市役所まで乗り継ぎ時間も含めると35~40分かかる。そこで、時間限定、曜日限定で出張窓口を南花台、大矢船、南ケ丘あたりで実施してはどうか。地域でスマホ教室を行う際に、市の職員も来て窓口DXを使って付き添ってあげたり、スマホがない方には話を聞きながら代行で手続をしてあげたりすれば喜ばれると思うがどうか。

    • 総合政策部長: 窓口のDX化を進め「行かない・書かない・待たない」市役所を目指しているが、高齢者の意見もあるため、今後庁内で検討してまいりたい。

    • 要望(工藤): 「人に対応してほしい」という声が多く、電話の音声ガイダンスに寂しさを感じる高齢者もいるので、出張窓口をできるときに実施してほしい。また、バイパスを越えて行ける交通手段は魅力的だが、南花台と高向・上原、赤峰は車で7~8分だがバスでは30~40分かかる。南花台と高向・上原、赤峰が何かしらの公共交通で繋がれば、南部に住む人が高向・上原、赤峰で働きやすくなるだけでなく、高向・上原、赤峰で新しく働く人の居住候補に南花台も挙がる。外環側からこれからできる南花台中央公園やサッカースタジアムへも公共交通で繋げば、道の混雑も緩和され、駐車場の心配もなく移動ができると思う。交通事業者と良い方策を考えてほしい。

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