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令和2年(2020)12月市議会 一般質問

  • 工藤けいこ
  • 2020年12月17日
  • 読了時間: 10分

更新日:7月31日

子どもたちの未来、地域の安心

河内長野市がさらに前へ進むために


今回の市議会定例会では、GIGAスクール構想、新型コロナウイルス感染症対策、そして犬猫の殺処分ゼロへの取り組みという、私たちの暮らしに大きく関わる3つのテーマについて質問と要望を行いました。


GIGAスクール構想では、1人1台端末の整備が着実に進んでいることを確認し、クラウド保存やセキュリティ対策への取り組みに安心を感じました。先生方のスキルアップや学校間格差への配慮、そしてオンライン朝の会などを活用した学びの継続策についても提案しました。


新型コロナ対策では、マスクなどの備蓄状況の確認に加え、PayPayキャンペーンや商品券・交通チケットによる地域経済への好影響を報告しました。市民の皆さまや事業者の笑顔が、この施策の成果です。


犬猫の殺処分ゼロへの歩みでは、地域猫活動の推進とともに、安易な餌やりが不幸を生むことへの周知の大切さを訴えました。命を守るまちづくりのため、教育の場での啓発やさらなる支援の充実を要望しています。


市民の皆さまの声が、私の活動の原動力です。これからも一つひとつ丁寧に取り組みながら、誰もが安心して暮らせる、そして訪れてみたいと思える魅力あふれる河内長野市を目指してまいります。



主な質問・再質問と答弁内容(要約)


質問1.GIGAスクールの実施について


GIGAスクール構想の加速による学びの保障により、1人1台の学習者用端末の配備が早期に実現されました。落下などによる端末の物理的破損や、自然故障が発生した場合のバックアップ端末の用意はされていますでしょうか。また、セキュリティ対策についてもお聞かせください。


  • 質問(工藤): 落下などによる端末の物理的破損や自然故障が発生した場合のバックアップ端末の用意はされていますでしょうか。また、セキュリティー対策についてもお聞かせください。

    • 教育推進部長: 配備したクロームブックは教育活動のデータをクラウドに自動保存するため、故障時も他の端末で自身のデータを使用可能です。そのためバックアップ端末は不要と考えております。セキュリティー対策としては、OSの自動更新、有害サイト閲覧制限フィルタリングソフト導入、電子メール・USBメモリー等の利用制限を行っております。

    • 再質問(工藤): 保護者が購入したクロームブックでも生徒アカウントでログインできますか。

    • 教育推進部長: 学校の端末でないとログインできないよう制限をかけております。具体的なパスワードは児童・生徒には開示しておりません。

    • 再質問(工藤): USBメモリーと電子メールの制限は具体的にどのようにされているのか教えてください。

    • 教育推進部長: USBの口は開いておりますが、差しても機能しないようにしております。メールソフト等でのメールの交換ができないようにシステム的に制限をしております。

    • 再質問(工藤): セキュリティー上、子どもが使うものなのに大丈夫かと意見をいただいておりましたので、安心しました。



GIGAスクールサポーターの確保はできたと聞いていますが、教職員の方々への研修はどのように行われているのかお尋ねします。


  • 質問(工藤): GIGAスクールサポーターの確保はできたと聞いていますが、教職員の方々への研修はどのように行われているのかお尋ねします。

    • 教育推進部理事: 全教職員を対象とした基本的な操作方法やドリル教材活用研修を実施しております。府教育委員会の先進的な授業実践から効果的な事例を学ぶ研修へ教員を派遣し、習得技術を各校で広めております。GIGAスクールサポーターを学校に配置し、技術と指導の両面で教員を支援しております。

    • 要望(工藤): 計画の急な前倒しで大変な中、迅速な機器整備ありがとうございます。導入1年間はスキルの高い先生とサポーターの意見を取り入れ、うまくいったことを共有し、市全体がスキルアップできるよう取り組んでほしいです。近隣市より早く導入できたので、このリードを維持して頑張ってほしいです。



新型コロナウイルスの影響により再び学校休業を余儀なくされた場合の、1人1台端末の利用方法やモバイルルータの活用についてお尋ねします。


  • 質問(工藤): 新型コロナウイルスの影響により再び学校休業を余儀なくされた場合の1人1台端末の利用方法やモバイルルーターの活用についてお尋ねします。

    • 教育推進部理事: 従来の紙教材に加え、デジタル教材による学習の必要性を認識しており、オンライン学習は学びを止めない有効な手段の一つと考えております。インターネット環境が整っていない家庭には、端末やモバイルルーターの貸し出しに向けて準備を進めております。

    • 再質問(工藤): コロナでなくてもオンラインの活用はあると思います。インフルエンザなどで学級閉鎖があった場合にも活用できます。低学年の子どもにはオンライン授業が負担になるかもしれないが、オンライン朝の会や終わりの会だけを導入している事例もある。朝の会だけでも取り入れてみる考えはありますか。

    • 教育推進部理事: 今後、ルールや環境を整え、できるところから取り入れていきたいと考えております。朝の会は子どもの健康状態の確認や課題の進捗確認にもつながるため、進めていきたいです。

    • 再質問(工藤): 朝の会があることで生活リズムができ、クラスのつながりもできると思います。実際にそういう場面が出てくるかは分からないが、ご検討をお願いします。

    • 要望(工藤): 1人1台端末導入は期待されている分野なので、大変だと思いますが、どうぞよろしくお願いします。



件名2.新型コロナウイルス感染症について


現在第3波の到来が報道されています。本市の備えについてお尋ねします。

(マスク等の備蓄品回復状況、医療機関・介護施設への提供体制)


  • 質問(工藤): マスク等の備蓄品の回復状況はいかがでしょうか。医療機関や介護施設などへの備蓄品の提供は、要望があればすぐに提供できる体制になっていますでしょうか。

    • 自治安全部長: 日本製マスクやアルコール消毒液を地方創生臨時交付金を活用して購入しており、今後も入荷予定です。次亜塩素酸水消毒液は粉末タイプを備蓄し、市内業者と協定締結により即日納品可能。非接触型体温計や避難所運営に必要な物品も準備済みで、国からの提供品(フェイスシールド、防護服、ポリ手袋)も備蓄しており、緊急時には医療機関や介護施設等に提供できる体制になっております。

    • 要望(工藤): 備蓄は十分あるように思います。コロナ前より品目も品数も増え、備蓄スペースの確保や管理が大変だと思いますが、よろしくお願いします。



本市は国からの交付金を活用し、PayPayポイント還元キャンペーンや、プレミアム付き地域商品券、バス1日乗り放題周遊チケット、タクシー初乗り運賃チケットの発行など、地域経済の活性化を目的とした施策を行ってきました。それらの実績についてお尋ねします。


  • 質問(工藤): PayPayポイント還元キャンペーンやプレミアム付商品券、バス1日乗り放題周遊チケット、タクシー初乗り運賃チケットの発行など、地域経済の活性化を目的とした施策の実績についてお尋ねします。

    • 環境経済部理事: PayPayキャンペーンは9月・10月の2か月間で、対象店舗が約580店舗から約764店舗に増加し、取引総額は約4億6,000万円から約5億1,000万円に増加、ポイント付与総額も約8,500万円相当から約9,200万円相当に増加しました。プレミアム付商品券は11月末時点で約9万4,000冊を販売し、約6万1,000冊分が利用されております。バス1日乗り放題周遊チケットの販売実績は約9割、タクシー初乗り運賃チケットは約7割。タクシーは販売以降、コロナ以前の9割まで需要が回復しております。

    • 要望(工藤): PayPayと地域商品券には本当に感謝しております。9月・10月は市民の方からも喜びの声しか聞いておりません。お得で使いやすいサービスだったと思うので、また機会があれば実施してほしいです。国からのお金がないと無理だと説明しております。


  • 質問(工藤): バス周遊チケットは完売したように聞いていましたが、今現在の状況はどうですか。

    • 都市づくり部理事: 追加販売している分は完売しましたが、郵送して郵便局で引き換える分はまだ残っております。

    • 再質問(工藤): 郵送で受け取った方で、まだ買われていない方は郵便局でご購入いただけるということですね。

    • 都市づくり部理事: その通りです。

    • 要望(工藤): タクシーの需要回復が他市より早かったとのことで、的確な取り組みだったと思います。



件名3.犬猫の理由なき殺処分ゼロに向けた取り組みについて


本市においても、無責任な餌やりによって野良猫が増え、糞尿や鳴き声等で住宅周辺の環境が悪化し困っておられる地域があります。これ以上野良猫を増やさない対策が必要であると考えるが、市の見解をお尋ねします。

(1) 現在、市として行っている対策はどのようなものがあるか。

(2) どうぶつ基金行政枠を活用してはどうか。


  • 質問(工藤): 無責任な餌やりによって野良猫が増え、ふん尿や鳴き声等で住宅周辺の環境が悪化し困っておられる地域があります。これ以上、野良猫を増やさない対策が必要であると考えるが、市の見解をお尋ねします。また、現在、市として行っている対策はどのようなものがありますか。

    • 環境経済部長: 野良猫の問題は無秩序な餌やりによる食べ残し、ふんの掃除、爪とぎ、個体数増加が主な課題です。市は大阪府が進める地域猫活動が有効だと考えており、広報やホームページで啓発しております。地域猫活動は、餌やりのルール、トイレの設置、避妊手術で個体数をコントロールし、猫と地域の共存を目指すものです。


  • 質問(工藤): どうぶつ基金行政枠を活用してはいかがでしょうか。

    • 環境経済部長: どうぶつ基金は無料不妊手術事業を行っており、野良猫の増加対策に効果があると考えております。しかし、地域の理解が不可欠であり、地域として猫を適正に管理し共生する活動が肝要です。市内の動物病院がどうぶつ基金に加盟していないため、大阪府獣医師会所属の市内動物病院の意見も聞きながら検討してまいります。


  • 再質問(工藤): 猫は生後何ヶ月で繁殖できるようになりますか。

    • 環境経済部長: 猫の動態について資料がなく把握しておりません。

    • 再質問(工藤): メス猫は4~12ヶ月、オス猫は8~12ヶ月で繁殖可能。1回に4~8匹の子どもを産み、年に2~4回出産可能。妊娠期間は2ヶ月です。1匹の猫が1年で20匹に、2年で80匹に、3年目には2,000匹以上になる計算です。これは環境省のパンフレットにも掲載されております。実際には、野生だとカラスやアライグマに捕食されることもあり、そこまでは増えないが、不幸な猫は増えていきます。地域の理解を得てから活動したいとのことだったが、猫は餌があるとあまり動かないので局地的な問題になります。府の所有者のいない猫対策支援事業とはどのようなものか。

    • 環境経済部長: 殺処分ゼロを目指し、地域で猫と共生する取り組みを大阪府が支援するものです。アドバイザー派遣、猫忌避機材の貸与、消耗品の供与、不妊手術の実施を3ヶ月間支援いたします。

    • 再質問(工藤): 自治会が提案者となり、市がそれを受けて府に申請し、3ヶ月間で1地域で最大20匹まで手術してもらえる事業だと聞いています。自治会に負担を増やすのは大変だと思うが、活用できれば良い方法です。庭に猫が来たからと安易に餌をあげないという認識を市民に広く知っていただくのが非常に重要です。餌をあげている人は、猫が3年後に2,000匹以上になるとは思っていない中で、普通にかわいいからあげてしまっていると思います。猫の繁殖力の強さや、増えてしまった子猫が動物愛護センターに連れて行かれた後のことを含め、ゴミ問題と同じように教育の中で取り組んでいただきたいです。

    • 環境経済部長: 安易な餌やり行為が逆に猫にとって不幸になること、野良猫の現状について今後もしっかり啓発してまいります。年2回、猫の飼い方として、室内で飼うこと、むやみに餌をやらないことを含め、地域猫活動を紹介しております。しかし、まだ認知されていない部分もあるので、今後も各地域に働きかけてまいります。


  • 要望(工藤): 猫を室内で飼うという認識は、昔よりは浸透しつつありますが、まだそう思っておらず、猫を家に閉じ込めたらかわいそうと思っている方もいらっしゃいます。犬は狂犬病などの影響で室内飼いが普及し野良犬が減りましたが、猫は年間1,200匹もの殺処分が行われ、そのほとんどが子猫です。猫も人間の管理下に置き、人と共に暮らすことが猫にとっての幸せだと思います。猫が好きな人も嫌いな人もいらっしゃいますが、猫が増えないことが嫌いな人のためにもなると思いますので、猫の頭数をコントロールするために、様々な取り組みを一緒に行っていきたいです。これからもお力添えをよろしくお願いします。

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