令和2年(2020)3月市議会 一般質問
- 工藤けいこ
- 2020年3月26日
- 読了時間: 10分
更新日:7月31日
市民の暮らしに寄り添って
このたびの市議会定例会では、私たちの毎日の暮らしに深く関わる3つのテーマについて、市民の皆様のお声を胸に、質問と要望をさせていただきました。
河内長野シティマラソンについて今年度の開催は残念ながら見送られることになりましたが、来年度以降に向けて前向きな検討が進められていることを確認いたしました。協賛金の確保や、マルシェブースの設置など、市民の皆様にも楽しんでいただける大会にしていくという姿勢を、とても心強く感じています。私自身も、このイベントが河内長野市の魅力を広く発信し、交流人口を増やすチャンスになると確信しており、全力で応援してまいります。
住民サービスとキャッシュレス決済について市民の利便性を高めるため、キャッシュレス決済の導入を強く推進いたしました。すでにPayPayやPayBが市税や保育料などの一部で試験導入されていることを評価しつつ、さらに上下水道料金への拡大や、他自治体の事例を参考にした窓口での全面導入を要望しました。経済産業省の施策で、キャッシュレスへの関心は高まっております。市民の皆様が日々の手続きをよりスムーズに行えるよう、迅速な対応をお願いしております。
新型コロナウイルスへの市の対応について突然の休校にも関わらず、放課後児童会での受け入れ体制が整えられたこと、また高齢者施設や市職員の感染防止に取り組む姿を目にし、心からの感謝を申し上げました。給食の食材についても、食品ロスの課題があり、今後に向けた改善をお願いしています。この未曾有の事態の中でも、市民のために日夜尽力してくださる職員の皆様、そして支え合う地域の皆様の姿に、河内長野の絆の強さを改めて感じています。
これからも、市民の皆様のお声に耳を傾けながら、より安全で、より暮らしやすいまちづくりを目指して、進めてまいります。
主な質問・再質問と答弁内容(要約)
件名1.河内長野シティマラソン開催について
毎回市外からも多数のランナーの方々にご参加いただける「河内長野シティマラソン」は、過去64回にわたり行われ、本市の交流人口に大きく寄与できるイベントです。「河内長野シティマラソン」の今後の開催予定についてお尋ねします。
市の財政状況を考慮し、財政負担軽減の施策についてお尋ねします。
(1) 前回大会に協賛いただきました企業様は何社ありましたでしょうか
(2) 前回大会で協賛いただいた協賛金は合計で幾らありましたでしょうか。
(3) 財政負担軽減の為クラウドファンディング等の活用はお考えでしょうか。
質問(工藤): 河内長野シティマラソンの今後の開催予定についてお尋ねします。また、財政負担軽減のためクラウドファンディング等の活用はお考えでしょうか。
生涯学習部長: 運営スタッフの高齢化や参加者減少による経費不足で、令和元年度の開催は見送りましたが、令和2年度中の開催を目指し、新たな運営体制、内容、開催日変更を含めて検討を進めています。商工業者、観光業者などとタイアップし、市内外から多くの方に楽しんでいただける大会を目指します。財政負担軽減のため、クラウドファンディングや企業版ふるさと納税の活用も視野に入れています。
再質問(工藤): 開催日の予定はいつかお決まりですか。
生涯学習部長: 2020年オリンピックイヤー中の開催を目指しておりましたが、検討が遅れております。近隣の大会を避けるため、これまでの2月中旬から少しずらすことも検討していますが、まだ決まっておりません。新たな運営体制が整い次第、早急に決定したいです。
要望(工藤): 開催日をずらすことで、寝屋川市の5,000人規模のマラソンや吉本興業の寛平マラソンなど、他の人気大会と重なる懸念があります。日程を決められる際は、大きな人気のあるマラソン大会を外していただくようなスケジュールでお願いします。
再質問(工藤): 前回大会の協賛企業は21社で協賛金は20万円とのことでしたが、市民まつりが企業約100件、個人25件から計140万円以上集めていると聞きます。商工会や市商連を通じて1万円規模で多くの企業に参加を呼びかけるのはいかがでしょうか。
生涯学習部長: 市民まつりはオール河内長野市民、団体のお祭りであるため、シティマラソン大会とは性質が異なりますが、議員ご指摘のとおり、より幅広い運営体制、幅広い協賛金を目指し、新たな枠組みを早急に設定し、様々なアイデアを検討してまいります。
要望(工藤): クラウドファンディングや企業版ふるさと納税の活用に加え、ネーミングライツで特別協賛を募ることも検討してほしいです。橋本マラソンでは147団体から170万円の協賛があり、小規模な企業も参加しているようです。参考にしてほしいです。
再質問(工藤): マルシェブースの充実を考えてほしいのですが、いかがでしょうか。
生涯学習部長: 他のマラソン大会も視察しており、マルシェブースの充実も検討してまいります。市内の飲食店など、元気な事業者が多いので、市民団体のイベントとコラボレーションすることで、より楽しい大会にできると考えております。
再質問(工藤): 今年マラソンが開催されなかったため、広報に特別力を入れないと参加者が減る可能性があります。広報についてどのようなプランがありますか。
生涯学習部長: 新たな運営体制の中で様々なアイデアを出していきたいですが、今回1年間開催を飛ばしたため、これまでの参加者との繋がりを保つため、マラソンクリニックの開催を企画していました。新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、指定管理者は延期も含め検討しており、今までの参加者も大切にしつつ、新たな参加者も集められるような広報方法を工夫してまいります。
要望(工藤): 広報も頑張っていただけると助かります。1年前の3月議会では、2022年まで開催しない、このままやめたいという答弁で落胆しましたが、今回は非常に前向きなご答弁をいただきありがとうございます。次回の2021年2月のシティマラソンは第65回になります。64回大会ではランナー1,800人のうち市外の方が1,000人も来てくださいました。市が主催で1日に1,000人もの市外の方に来ていただけるイベントは他にありません。2020年は残念ながら開催できませんでしたが、2021年の65回大会も、たくさんの市外の方に来ていただき、河内長野を知っていただき、私の大好きな河内長野を少しでも好きになって帰っていただけるように、私は全力でお手伝いします。もちろん市内の方も、ランナーだけでなくボランティアや沿道の応援、そしてマルシェにも来ていただいて、シティマラソンというイベントを楽しんでいただきたいと思います。生涯学習部長、どうぞよろしくお願いいたします。
件名2.住民サービスの向上に向けて
支払方法の多様化による住民サービス向上及び市役所窓口での金銭授受業務の軽減に向け、他市で利用実績のあるキャッシュレス決済を導入してはどうかと考えるが市の見解をお尋ねします。
(1) 市役所窓口でのキャッシュレス決済を導入してはどうか。
(2) インターネットで市税等の支払ができるサービスを利用してはどうか。
質問(工藤): 市役所窓口でのキャッシュレス決済を導入してはいかがでしょうか。また、インターネットで市税等の支払いができるサービスを利用してはいかがでしょうか。
総合政策部長: キャッシュレス決済は支払いの容易さや金銭授受の軽減に効果があると考えています。令和2年4月より、市立千代田台こども園の給食負担金や延長保育料、放課後児童会の負担金でPayPay決済を試行的に導入予定です。また、市税、国民健康保険料、介護保険料、保育料を対象に、令和2年4月よりPayBによる口座引き落とし決済を導入予定です。市民総合窓口では令和2年1月に券売機を導入し、手続きの円滑化と金銭授受業務の軽減を図りました。今後は試行状況や利用料を考慮し、支払い対象や支払い方法の拡充を検討します。
再質問(工藤): PayPayとPayBがどのような決済方法なのか説明をお願いします。
総合政策部長: PayPayはスマートフォンの決済で、利用率が最も高く、現在利用手数料は無料です。PayBもスマートフォン決済ですが、バーコードを読み取って決済し、現在コンビニ収納で導入しており、手数料が1件57円かかります。
再質問(工藤): 今回、上下水道料金は入っていませんでしたが、こちらに取り組まれる予定はありますか。
上下水道部長: 上下水道料金は2か月に1回の後払い方式で徴収しており、安価で確実な徴収方法が使命と考えています。口座振替率が85%と府内ナンバーワンであり、徴収率も99.6%と高いため、現在は確実な方法で徴収しております。検討はしておりますが、今は確実な方法を優先しています。
再質問(工藤): 上下水道料金の口座振替率がそんなに高いとは知りませんでしたので、それならば良いと思いますが、払える方法は多い方が払いやすいかと思いますので、よろしくお願いします。
要望(工藤): 岐阜県大垣市では、NTTドコモと連携協定を結び、d払い、電子マネー(QuickPay、楽天Edy、WAON、nanaco)、交通系ICカード(Suica、PASMOなど)、クレジットカード(JCB、VISA、Masterなど)、デビットカード、QRコード決済(LINE Pay、PayPay、d払い、Origami Pay)を導入しています。地方公共団体だからできないという言い訳ができない時代になっていると感じます。経済産業省のキャッシュレス消費者還元事業により、消費者のキャッシュレス決済への意識が大きく変わりました。便利でお得だと感じる人が増えています。できる限り早くキャッシュレス決済を全面で導入できるようにお考えいただければと強く要望します。
件名3.新型コロナウイルスの対応について
新型コロナウイルスはまだ有効な治療薬がなく、特に高齢者や基礎疾患をお持ちの方においては重篤化しやすい可能性があるため、市の対応についてお尋ねします。
(1) 休校となった小中学校の児童・生徒への対応についてお尋ねします。
(2) 高齢者施設の安全確保に向けた方策についてお尋ねします。
(3) 市役所で勤務していただいている方々を守る感染防止対策についてお尋ねします。
質問(工藤): 休校となった小中学校の児童・生徒への対応についてお尋ねします。
教育推進部理事: 3月2日以降の臨時休業により、ひとり親家庭や共働き家庭の子どもに対し、放課後児童会に入会している児童を対象に、午前中は学校の空き教室を活用し、教職員や市職員の応援により臨時的に見守り体制を整えています。午後からは放課後児童会を開会し、子どもの預かりを行っています。事情を抱えた家庭には個別の相談に応じ、柔軟に対応しています。
質問(工藤): 高齢者施設の安全確保に向けた方策についてお尋ねします。
市民保健部長: 厚生労働省や大阪府からの注意喚起に基づき、高齢者介護施設等に情報提供し、手洗いやうがい、マスク着用、検温等、感染予防に取り組むよう呼びかけています。高齢者が集う錦渓苑や地域福祉センターは3月24日まで閉館としています。最新情報や追加的留意事項があれば速やかに情報提供してまいります。
質問(工藤): 市役所で勤務していただいている方々を守る感染防止対策についてお尋ねします。
自治安全部長: 職員に対する感染予防対策として、手洗いやうがいの徹底、接客業務前後の手指アルコール消毒、窓口職場等でのマスク着用義務化、電話やメール、郵送等への対応切り替えを行っています。庁舎1階の各出入口に手指消毒剤を設置し、各部署にも配布して、来庁者だけでなく職員の感染防止に努めています。窓口カウンターの清掃徹底や、外気を取り入れた換気にも努めています。公共交通機関を利用する職員には、混雑時間帯を避けるため、業務に支障のない範囲で早出遅出勤務制度の活用を周知しています。感染した職員や濃厚接触者となった職員への対応は特別休暇で対応します。
質問(工藤): 休校になった場合の給食の食材への対応は、今回どのようにされたのでしょうか。
教育推進部理事: 急な給食の停止により、一部の食材は廃棄せざるを得ませんでしたが、それ以外は納入業者との調整でご理解いただきました。
要望(工藤): 食材が無駄になることや、業者に二重のリスクがかかることは避けるべきです。2年前にも警報で休校が続いた際に給食が止まりました。河内長野の土地柄、警報で学校が1週間ほど休校になる危険性は今後もあります。食品ロスを減らし、業者も困らせない対応策を考えておいていただきたいです。