令和2年(2020)6月市議会 一般質問
- 工藤けいこ
- 2020年6月25日
- 読了時間: 13分
更新日:7月31日
子どもたちの学びと地域の安心を守るために。
市議会定例会で3つの課題に取り組みました
今回の定例会では、新型コロナウイルスが小中学校教育へ与える影響、第2波への備え、そして影響を受けた方々への支援について、現場の声をもとに質問・要望を行いました。
教育面では、授業時間の不足や学校行事のあり方、教職員の負担軽減に注目。安全を最優先しながら修学旅行や運動会の開催を模索し、人的・物的支援の必要性も府へ要望。清掃作業の効率化やタブレット端末の整備にも期待を寄せました。
第2波への備えでは、マスクなどの備蓄状況と情報発信の体制について確認。SNSや市ホームページの活用により、迅速かつ正確な対応が図られるよう提案しました。オンライン授業の準備状況も確認し、低学年や支援が必要な児童への配慮を求めました。
支援策では、セーフティネット保証や市独自の支援金、保育料の還付、住居確保給付金などの迅速な対応を評価。市民や事業者の皆さんの不安に寄り添う職員の姿勢に深く感謝を申し上げました。
これらの取り組みは、今まさに必要とされる安心・安全、そして未来につながる学びを守るための一歩です。これからも皆さまの声を大切に、心を込めて活動してまいります。
主な質問・再質問と答弁内容(要約)
件名1.新型コロナウイルスによる小中学校教育への影響について
新型コロナウイルス感染症による学校休校によって、子ども達の学習に大きな影響がありました。子ども達の学びの時間の減少を最小化する施策について市の見解をお尋ねします。
(1) 授業時間の不足分はどの程度になる見込みでしょうか。また、現時点での授業時間の減少を最小化する計画をお聞かせ下さい。
(2) 冬休みの日程や、修学旅行や運動会等の学校行事の開催の有無は、それぞれいつ頃までに判断される予定でしょうか。
(3) 日常と違う掃除や消毒作業の増加による、教職員の方々の負担を軽減する為の対策をお聞かせください。
(4) ギガスクールに向けたタブレット端末などの確保状況はいかがでしょうか。
質問(工藤): 夏季休業を短縮しても現時点でまだ不足する授業時間は具体的に何時間になりますか。
教育推進部理事: 小学校1年生から中学校3年生まで授業時数が大きく異なりますが、平均でおよそ30時間程度と試算しております。学校行事の精選等で補填できると考えております。
再質問(工藤): 無理のない範囲で調整をよろしくお願いいたします。
質問(工藤): 冬休みの日程や修学旅行や運動会等の学校行事の開催の有無は、それぞれいつ頃までに判断される予定でしょうか。
教育推進部理事: 学校行事は本来、学校長の裁量・権限で行われるべきですが、修学旅行、運動会、体育大会については実施する方向で検討しております。今後の状況は予測不可能ですが、状況に応じた臨機応変な対応を校長会とともに協議しながら決定していきたいと考えております。
要望(工藤): 修学旅行や職場体験、運動会など、学校生活で強く思い出に残るであろう行事は、安全性を最優先した上で、ぜひ開催できるようにお願いします。
質問(工藤): 日常と違う掃除や消毒作業の増加による教職員の方々の負担を軽減するための対策をお聞かせください。
教育推進部理事: 児童・生徒の感染予防対策を第一に考え、人的・物的支援が求められます。子どもの学びの保障と健やかな学校生活のため、3密回避に必要な人的支援と物的支援について府へ要望してまいります。
再質問(工藤): 厚生労働省と経済産業省が5種類の界面活性剤についても新型コロナウイルスに有効であると発表していますが、この情報は小学校、中学校にもちゃんと連絡が行っているのでしょうか。
教育推進部理事: 来週からの再開に向けて常に最新の情報を学校に伝達しており、アルコールや次亜塩素酸ナトリウム以外の界面活性剤等の利用についても学校には情報提供しております。
再質問(工藤): 有効な界面活性剤が含まれる洗剤のリストも日々ホームページにアップされているようですので、見ていただきたいです。トイレはトイレの洗剤、手洗い・シンクは台所用洗剤、棚などは住居用洗剤、衣類や布製品は洗濯用洗剤で、製品ラベルの表記に従い日常と同じ清掃を行うことでウイルスの除去ができるとNITEが言っています。清掃作業直後にアルコール除菌をする必要がなく、コストと手間の削減になると思いますので、ぜひよろしくお願いします。
再質問(工藤): 児童・生徒が行っていた清掃を先生や校務員の方が行っているのは、短縮授業の間は大丈夫だったと思いますが、昨日から給食も再開され、中学生は通常の授業時間6時間になっているので、先生たちの負担が大きすぎると感じます。清掃作業などをボランティアの方に頼むのは保証ができないので難しいと思いますが、コストをかけてでも清掃サービスを行う業者に委託することなどは検討されていますでしょうか。
教育推進部理事: 教員が作業に当たっているため、人的な支援を当然検討しており、現在府の事業等を活用できるよう要望しているところです。
再質問(工藤): 業者に頼むと人件費がかかりますが、先生たちが授業に関連する仕事ができなくなるのは困るので、どうぞよろしくお願いします。
質問(工藤): GIGAスクールに向けたタブレット端末などの確保状況はいかがでしょうか。
教育推進部長: 児童・生徒1人1台の学習者用端末整備は、当初令和2年度から4年間で順次整備を計画しておりましたが、国の前倒し方針により、令和2年度において準備を進めております。補正予算を計上し、承認後、入札を行います。入札後、決定事業者と仮契約を締結し、令和2年9月市議会で財産取得のご承認後、本契約となります。
要望(工藤): 必要な台数は5,586台と伺っておりますが、全国で一斉に欲しがっているものなので、手に入るのかとても心配しておりますので、どうぞ手配の方をよろしくお願いいたします。
件名2.新型コロナウイルス感染症第2波への備えについて
西村新型コロナ対策担当大臣や多くの専門家が、新型コロナウイルスの第2波を警戒しており、本市としても今から「第2波への備え」が必要と考えますが、市の見解をお尋ねします。
(1) 医療機関や介護施設等へ提供したマスク等、第2波に備え、備蓄品の数量を回復させる計画をお聞かせください。また今回の経験を踏まえ、新たに備蓄品に加える品目はありますでしょうか。
(2) 市からの情報を広く早く正確に市民のみなさまへお伝えする方法として、今回はホームページやSNSの活用の他、新聞折込や自治会での回覧にもご協力をいただいた事は、とても素晴らしい取組みであったと感じています。ここまでの周知活動での反省点や、改善点があればお聞かせください。
(3) 再び、小中学校を休校せざるを得ない状況に陥った場合、オンライン授業を行い、子ども達の学び時間の減少を最小化する事ができればと考えますが、市の見解はいかがでしょうか。
質問(工藤): 医療機関や介護施設等へ提供したマスク等、第2波に備え、備蓄品の数量を回復させる計画をお聞かせください。また、今回の経験を踏まえ、新たに備蓄品に加える品目はありますでしょうか。
自治安全部長: 現在も感染症対策のための物資の調達を行っており、今後さらに拡充を図ります。次亜塩素酸水は市内の企業寄贈により粉末6万リットル分を確保しました。マスクは月に2万~3万枚、アルコール消毒液は月に約300リットルを継続購入する準備が整っており、来年3月まで継続し備蓄する方針です。新たに必要になった物資としてフェースシールド、体温計、ハンドソープ、ビニール手袋、キッチンペーパーなどがあり、既に調達を行っておりますが、今後も国の交付金を活用しながら効率的に購入し備蓄してまいります。
質問(工藤): 市からの情報を広く早く正確に市民の皆様へお伝えする方法として、今回はホームページやSNSの活用のほか、新聞折り込みや自治会での回覧にもご協力をいただいたことは、とても素晴らしい取り組みであったと感じています。ここまでの周知活動での反省点や改善点があればお聞かせください。
総合政策部長: 市ホームページ及びSNSを活用し、迅速な情報発信を行い、検索しやすく分かりやすいページづくりに取り組んでおります。新聞折り込みや自治会の協力による啓発チラシ配布、広報紙への特集記事、暮らしと仕事の支援ガイドブック全世帯配布など、紙媒体での情報発信にも努めております。情報が日々更新される流動的な状況の中、適切な情報を迅速に偏りなく市民の皆様に周知することの難しさを感じております。今後は、市民の皆様の声などを参考に、庁内連携を図り、より迅速かつ適切に周知できるよう多様な伝達手段により情報発信に努めてまいります。
再質問(工藤): 今回、広報広聴課において、ホームページの更新やSNSへの情報のアップのスピード感を持った対応がとても早くて、素晴らしかったなと思っております。ありがとうございます。市のホームページのトップページが災害モードになっていないけれども、災害モードにした方がいいんじゃないですかとお声がけしましたら、もう翌日に対応していただいたり、あとスマホ画面でコロナ対策というのがちょっとスクロールしないと私のiPhone7だと表示がされなかったということをお伝えしたら、それも即に対応していただきまして、より多くの方のスマホのトップ画面にコロナ対策が出るようにもしていただきましたので、ぜひ市民の皆様にも情報伝達ができるように、できるだけ早く正確に伝わるように庁内連携も取り組んでいただけるということですので、こちらもどうぞよろしくお願いいたします。
質問(工藤): 再び小中学校を休校せざるを得ない状況に陥った場合、オンライン授業を行い、子どもたちの学びの時間の減少を最小化することができればと考えますが、市の見解はいかがでしょうか。
教育推進部長: 新型コロナウイルス感染症第2波等による小中学校の再休業時にはオンライン授業も有効な手段の一つだと考えており、そのための体制整備が必要と認識しております。原則各家庭で所有する通信機器の活用をお願いする予定ですが、通信環境が整っていない家庭があることから、モバイルルーターの貸出しや通信費を含めた支援が必要であると考えております。そのため、本議会において関連予算を計上する予定となっております。
再質問(工藤): ハードの整備以外にもソフト面、中身の授業をどうするかというのは何かプランがございますでしょうか。
教育推進部理事: 臨時休業期間中にインターネット上のウェブ教材の試行や、実際に授業風景をチェックするなど、いざという時に備えてできる限りスムーズにできるような準備を進めております。
再質問(工藤): 私の大学生の息子が5月からずっと自宅でオンライン講義を受けていますが、多いクラスでは180人規模のクラスもあり、非常に分かりやすく面白いようです。Google Classroomで事前に資料が配信されたり、講義後の課題提出もGoogle Classroomを使ったりしています。実際にオンライン授業をしなければならない局面が出てくるかは分かりませんが、今後5年、10年でそれがスタンダードになる可能性もあります。既に先進の公立小中学校や私立では多くの学校が取り組んでいるようですので、今のうちに研究や情報収集をどうぞよろしくお願いいたします。
再質問(工藤): もし、オンライン授業をするとなったときに、小学校の低学年のお子さんや、普段の授業でも支援が必要な児童・生徒にはどのように対応していくかなどのプランはありますでしょうか。
教育推進部理事: 中学生など年齢が上がるほどオンライン授業は有効だと認識しておりますが、低学年の子どもたちは学校での活動場面が多いため、現在は先進事例(例:鉛筆の握り方を動画配信する自治体)を研究しながら進めていきたいと考えております。
再質問(工藤): 通常の授業でも支援が必要な児童・生徒への対応などもお願いします。
教育推進部理事: ウェブ授業での配信では、本来学校に来る時間帯に自宅で過ごさざるを得ない状況の子どもたちにも授業の様子をウェブカメラで配信し、それを見ていただくなどの方法も検討しております。免許を保持していない教員も授業が成立しないと言われておりましたが、国もそこを改正しておりますので、研究を進めております。
再質問(工藤): 新しいことなので大変だと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
件名3.新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方への支援について
大阪府からの休業要請等により、事業者、給与所得者を問わず、いろいろな業種業態で、多大な影響が出ています。スピード感を持った対応が望まれる中、本市における支援策の現状についてお尋ねします。
(1) 申請内容に不備等ない場合、セーフティーネット4号5号の申請から認定までにかかる日数を教えてください。
(2) 申請内容に不備等ない場合、河内長野市独自支援金の申請から給付までにかかる日数を教えてください。
(3) 保育料の還付や、住居確保給付金の給付等は申請から何日程度で行われていますでしょうか。
質問(工藤): 申請内容に不備等がない場合、セーフティネット保証4号、5号の申請から認定までにかかる日数を教えてください。
環境経済部理事: 原則として申請日の翌日に交付しております。
質問(工藤): 申請内容に不備等がない場合、河内長野市独自支援金の申請から給付までにかかる日数を教えてください。
環境経済部理事: 受付当初は一時的に申込みが集中していたため約3週間必要としておりましたが、現在は2週間程度で給付するなど、スピード感を持って取り組んでおります。
質問(工藤): 保育料の還付や住居確保給付金の給付等は申請から何日程度で行われていますでしょうか。
福祉部長: 保育料の還付は、申請を受理後、各保育所等の登園状況を確認し、登園日数に応じて個別に日割計算を行うため、振込までに1か月程度いただいております。住居確保給付金は、給付要件が確認できる書類提出後、おおむね10日程度で給付を行っております。
再質問(工藤): 今回事業者から相談を受けたときに、産業観光課のほうにお話を持っていきましたら、困っておられる事業者に寄り添った対応をしていただきまして、本当にありがとうございました。
再質問(工藤): 今回の新型コロナウイルス感染症のような世界規模での感染症で緊急事態宣言が発出され、日本中の小中学校が一斉に休業するような事態は、ここにいる誰もが体験したことのない出来事でした。
再質問(工藤): そんな中、当市は早急に市独自の事業者支援金を用意して、特別定額給付金の支払いも6月11日支給分で累計36,769世帯の79.8%お支払いができるということで、これ日本の中でもとても早い数字のようです。不備等で時間がかかっている方や提出期限までまだ間があるから出しておられないという方もある中で、この数字は本当にすごいことだと思います。
再質問(工藤): 先ほどもお話ししました広報広聴課も、教育現場も、あとお話に出てきていない窓口の方とかも、この未曽有の事態の中で市の職員が一丸となって頑張っていただき、今回は本当にありがとうございました。
再質問(工藤): 地域の支援もすごく多くて、マスクとか各種消毒液を頂いたり、市の窓口のパーティションも無料で作っていただいたり、学校のスクールデスクパーティションの寄贈をいただいたり、市商連、商工会の市内の事業者の助け合いも本当に素晴らしかったと思います。
要望(工藤): これで今日の私の質問は終わりますが、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。